看護学生の頃、
私は夏休みから国家試験の勉強を本格的に始めようと思っていました。
模試は最下位。
成績も良くない。
だから、
夏休みで巻き返そうと思ってたんです。
3年生は領域実習で忙しくなるのもわかっていました。
だから、
実習は実習。
勉強は勉強。
そうやって分けて頑張るつもりでした。
そんな時に来たのがコロナ。
学校は突然休校になりました。
そして、
夏休みが消えました。
4月の休校が、
そのまま夏休み扱いになったんです。
私は本気で焦りました。
『やばい』
『どうやって勉強するん?』
『国試間に合うんかな』
さすがに勉強始めなあかん。
でも、
何からやる?
そもそも私は、
国試の勉強なんて何も準備してませんでした。
当時のコロナって、
今みたいに情報がたくさんあったわけじゃないんです。
未知の病気。
だから本当に怖かった。
もし感染したら、
実習へ行けない。
単位を落とす。
卒業できない。
国家試験も受けられないかもしれない。
追実習もありませんでした。
だから毎日、
マスク。
消毒。
人混みを避ける。
それが当たり前。
学校へ行くのも怖いし、
外へ出るのも怖い。
でも勉強はしないといけない。
ずっとそんな感じでした。
今の学生さんには、
なかなか想像しにくいかもしれません。
毎朝起きたら体温測定。
学校の日も、
自宅学習の日も、
Googleフォームで体温を送る。
少しでも熱があったら焦るんです。
『これ大丈夫?』
『実習行ける?』
って。
マスクも今みたいに普通には買えませんでした。
登校するために必要だから、
朝からドラッグストアに並んだこともあります。
アルコールと除菌シートは必須。
学校でも、
ご飯は全員前を向いて食べる。
食べ終わってマスクをつけたら会話OK。
ラウンジも向かい合わせ禁止。
今思うと、
なかなか異様な光景でした(笑)
コロナ前は、
友達と飲みに行ったり、
バイトへ行ったり。
そういう時間が息抜きでした。
でも全部なくなった。
友達とも遊べない。
外にも出られない。
ストレスだけは溜まる。
なのに発散できない。
正直、
ずっとしんどかったです。
家で勉強。
疲れても家。
気分転換したくても家。
当たり前だったことが、
ある日突然できなくなりました。
そんな中で支えになったのが、
友達でした。
電話を繋ぎながら勉強したり、
励まし合ったり。
そして、
国試対策の講師さんがClubhouseで一問一答をしていて、
そこで出会った仲間たち。
今思うと不思議です。
顔も知らない。
住んでる場所も違う。
年齢も違う。
でも、
同じ国家試験を目指していました。
先生がいない時間も、
みんなで問題を出し合う。
今日はここまでやった。
全然できひんかった。
そんな話をする。
本当にそれだけなんです。
でも、
すごく救われていました。
人と会えない時代だったからこそ、
あの時間は特別だったんだと思います。
気づけば、
国試当日までずっと一緒(笑)
不思議と、
そのメンバーといると落ち着くんです。
『私だけできてない』
って焦ることもなかった。
今思うと、
コロナがなかったら絶対に出会わなかった人たちです。
私の学校は、
実習もほとんど学内でした。
最後の領域実習だけ病院。
正直、
『こんなんで働けるんかな』
って思ってました。
患者さんを実際に受け持つ経験も少ない。
現場の空気もわからない。
イメージもつかない。
看護学生って、
実習で成長する部分が大きいじゃないですか。
その機会がほとんどなかった。
だから就職が近づくほど不安でした。
みんな同じスタートのはずなのに、
自分だけ置いていかれてる気がしていました。
それでも、
仲間と勉強して、
少しずつ問題が解けるようになった。
『1人じゃない』
そう思えたことが、
私にはすごく大きかったです。
そして色々あったけど、
国家試験に合格。
助産学校にも進学しました。
助産学校は、
ちゃんと第一志望に合格できました。
あの頃は本当に先が見えなくて、
毎日不安だった。
それでも、
わからないなりに踏ん張って、
我慢して、
よく頑張ったなと思います。
今振り返ると、
知識よりも大切だったのは仲間でした。
毎朝の体温測定。
Googleフォームでの報告。
マスク不足で朝からドラッグストアに並ぶ。
教室では全員前向きでご飯。
マスクをつけたら会話OK。
ラウンジも向かい合わせ禁止。
卒業式は先生と生徒だけ。
今思い返すと、
本当に特殊な学生生活だったと思います。
でも、
あの環境だったからこそ、
支え合うことの大切さを知れました。
本当にしんどかった。
でも、
今となっては良い経験だったなとも思います。
今の学生さんを見ると、
実習へ行けることが羨ましいなと思う時があります。
病院で学べること。
友達と気軽に話せること。
みんなでご飯を食べられること。
私たちの時代には、
当たり前じゃなかったから。
コロナ下の学生生活は本当にしんどかった。
でも、
あの経験をしたからこそ出会えた仲間もいます。
実はその頃の仲間とは、
今でも毎年集まっています。
今年は結婚式にも行きます。
あの時は毎日必死だったけど、
振り返ると、
あの経験も大切な財産です。
『コロナ下』の看護学生。
過去の私
